栄養療法について①


栄養、言い換えると食事は生きていく上で大切な要素の一つです。

当然体調にも直結します。

ですので、どのような食べ物を選ぶか、どのような食事の仕方をするかがとても大切になって

きます。



さて、食事療法は様々な方法、セオリーがあり、さまざまな形で発信されていますが、

たくさんあるが故にどれを選ぶべきか迷ってしまう事も少なくないのではないのでは、

と思います。


また、食事療法を始めるキッカケは人によりさまざまだとは思いますが、多くの方に共通

しているのは、ご自身あるいはご家族の体調不良が関係していることが多いのではない

でしょうか?


私自身は、東洋医学を学び、その一つの要素に「養生法」つまり生活や食事に気をつけると

いう分野があったことが最初の栄養や食事について学ぶキッカケとなりました。


東洋医学では、漢方処方や鍼や灸といった治療法がありますが、その前の養生法をとても

大切にします。

やはり体の調子を良い状態に保つことで随分不調が改善されますし、治療効果も高まります

ので、養生法はとても重要な要素となります。




ただ前述した通り、こういった栄養のことについては、とてもたくさんの方法論や考え方が

あります。


「塩分は摂るべき」「塩分は控えるべき」「玄米がいい」「玄米は胃腸に負担がかかる」

「糖質を避けるべき」「脂質を避けるべき」「オイルをたくさん摂るべき」「サラダを

たくさん食べることがいい」「サラダは体を冷やすのでたくさん食べるのは良くない」

等々、、考え方はたくさんありますし、個人の経験も合わさって、本当に多くのセオリー

あります。


また、同じ食事療法を行なっても人によって効果が違うということが起こります。

例えば、Aさんは「この方法で体調が良くなった」からと言って、Bさんが全く同じことを

しても「余計に体調が悪くなった」ということが起こったりします。


さらに食事療法を複雑にさせているのが、食事は通常は明らかな「毒」ではないため、

いいものか悪いものかが見極めにくいということです。


つまり、明らかな「毒」であれば、摂取後すぐに激しい症状が出ることで「体に良くないも

の」と誰もがわかりますが、食事はあまり良くない食事法や自身の体に合わない方法を続け

ていたとしても、長い目で見ないと見極めが難しい部分があるということです。



生活習慣病などはわかりやすい例えですが、若い頃は暴飲暴食をしても揚げ物などを多く

摂取するような食生活をしていてもすぐには不調として現れません。

でも、そのような生活を20年、30年行うことで体に「血糖値が高い」とか「血圧が

高い」などの悪影響が現れてきます。




色々な栄養療法に触れて今、私が感じていることは「万人に合う栄養療法というのはない」ということです。

もちろん「夜中に食べるのは胃腸が負担かかる」とか「砂糖の取りすぎは良くない」などの

ごく基本的な所は同じですが、、



でも全ての人にピッタリの洋服もないわけです。

当然10歳の子供と50歳の大人に、二人の体型の中間の同じ服を渡した場合、子供に

とってはぶかぶかで大人にとってはきついと感じるでしょう。

また、同じ30歳の女性で体重が同じだったとしても、体型は違うはずです。


食事法も、それと同じだと考えています。




子供時代は体を作っていく時期なので、5大栄養素をきちんと摂ることが大切ですし、

消化力がある人とない人でも当然対応は変わってきて

消化力がない人が、プロテインを多量に摂取すれば結局消化できず、不調の原因になることも

あります。


ですので、やはり大切なことは「自分がどのような体質であるかを知るかということ」

「それに見合った食事法を行う」ということだと思っています。




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