東洋医学について②(気・血・水)

東洋医学①では、東洋医学の5つの要素についてお話ししました。

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②では気・血・水(き・けつ・すい)についてお話していきたいと思います。


東洋医学では人の身体を診ていく時にこの「気・血・水」という3つの要素を考慮します。

例えば、

 "気" が足りない時はそれを補う「補気剤」を

 "血"が足りない時はそれを補う「補血剤」を

  "水"が身体に溜まっている時はそれを排泄する「利水剤」を

それぞれ処方していきます。


この3つの要素をそれぞれ西洋医学ではどのように見ているのかというと…


 🌿血(けつ)は西洋医学では血液。

 🌿水(みず)は西洋医学ではリンパ・間質液。

 🌿気(き)は・・・?


気に対応するものは、実は西洋医学にはありません。

 


小林三剛先生著の「東洋医学講座」第1巻にこのような記載があります。


『現代医学がどういう考え方を基礎にしているかといいますと、〜略〜 目に見えるもののみを単位として体系立てていこうとしているのです』


これに対し、


『東洋医学は目に見えるものの裏にある生理作用や、精神といったものの働きを非常に重要視し、それを ”気” と総称しているわけです。』


と述べられています。



確かに ”気” は一般的には見えません。

でも日本語には "気"のつく単語がたくさんあります。


「元気」「怖気」「呑気」「人気」「弱気」「気軽」「気性」「気配」「士気」等々、、 


これらは全て実態のないものを表す言葉です。

特に「気配」という言葉は、対象となる人がない時でも使います。

気配を感じ、ハッと振り向くと「やっぱりいた〜!」なんて経験、皆さんにもあるのではないでしょうか。


また、小林先生はこうも書いておられます。


『たとえば、目に見えない風でも、木の葉の揺れ動く姿を見ることによって働きを知ることができるし、電気の場合もその発した光や熱によって電気の流れていることがわかる』


風は目には見えないけれど、私たちはそれを感じることでそれが確かにあるとわかっているし、電子レンジでものを温めるときにマイクロ波を見ることはできないけれど、ものが温まったことで確かにそれがあるとわかっています。



このように目には見えないけれど、"気"というものが確かに存在し、それが身体にも大きく影響していると考えるのが東洋医学的考え方です。



いろいろ書きましたが、西洋医学より東洋医学が優れていると考えているわけではありません。どちらも素晴らしい学問だと思っています。


その時々で患者さんが使い分けることができるようなハイブリッドな治療法が、

 もっと一般的になればと願っています







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